日本と韓国の文化や習慣の違い 言葉編
韓国では名前を呼ぶときにフルネームで呼ぶことが多いです。なぜなら、韓国では「金」「朴」「李」「崔」「鄭」の苗字の人が半数を超えると言われています。もし、「金さんが~」と話しても相手が「どの金さん?」となってしまうかもしれません。
日本も韓国も、敬語が非常に発達している国と言われています。しかし儒教の文化が強く残っている文化の韓国では、敬語の表現が日本に勝ると言われるほどより発展しています。韓国と日本の敬語の違いとして、日本は相対的敬語であること、韓国は絶対敬語であることが挙げられます。
例えば、仕事でお客さんから「上司はいますか」とたずねられた時、日本では「現在部長のキムは席を外しております」といった伝え方をしますが、韓国では「現在部長のキム様は席を外しておいでです」といった伝え方の違いがあります。
日本とは違う敬語の使い方
日本の相対敬語では、外部の人と身内の話をする際はたとえ上司でも呼び捨てにします。しかし韓国では常に絶対敬語であり、相手が外部であっても変わることはありません。また社長も「社長様」といった言い、「当社の社長様は」といった言い方をします。
また、韓国ではたとえ同学年であっても敬語を使うのが礼儀となっており、2月に行われる大学の新入生オリエンテーションでは現役生なのか、浪人生なのか、早生まれなのか気にしなければなりません。年功序列とされている韓国では、そのくらい敬語に対して厳しいです。
韓国の人と会話をすると、まず「何年生まれなのか」と聞かれることが多いのはそのためです。日本でも年上の人への礼儀はとても大切とされていますが、韓国の留学に行くときは、たとえ同学年や1才差でも年上の人への礼儀には注意しましょう。
日本と韓国の文化や習慣の違い 食事編
日本ではごはんを食べるとき、茶わんを持って食べますね。テーブルに置いたまま食べると「犬食い」と呼ばれ、非常にマナーが悪い行為とされています。しかし、反対に韓国では大き目の器を持って食べることはマナーが悪いとされています。そのため、韓国人は器を持たずにテーブルに置いたまま食べます。
日本ではおはしを使って食事をとりますが、韓国では匙を使って食事をとり、おはしはおかずを食べる時に使用します。逆におはしを使って汁を飲んだりごはんを食べるのは失礼になると言われています。そのため、韓国で食事するときは、匙とおはしはペアで用意されます。
韓国では割り勘の文化がないって本当?
また、靴を脱いで座敷に座って食事をするときの姿勢もそれぞれのマナーがあります。日本では女性が座敷に座って食事をするとき、あぐらをかくのはマナーが悪いとされています。しかし韓国において、女性がスカートをはいている場合でもあぐらをかくことは一般的な事です。
片膝をついた姿勢をとることもありますが、これは伝統的な女性の座り方の文化です。また、日本ではおはしを手前におきますが、韓国ではおはしの先を相手の方に向けておきます。
また、韓国には基本的に割り勘の文化がありません。日本では同僚や友達同士など複数人で飲食店に食べに行った場合は、みんなで割り勘をするのが一般的です。しかし韓国では最年長の人が支払いをし、同い年の場合は交代で支払いをします。またカップルの場合は男性が支払いをすることが一般的です。