韓国の正月料理!贈り物の定番はクルビ?
日本でお正月に食べる魚と言えば鯛や、カタクチイワシ(田作りの小魚)ですよね。また、その土地柄にもよりますが、日本で「お正月のお祝いに魚を贈ろう」というときは、その多くが鮭となっています。
一方、韓国でお祝いの定番の魚と言えば「クルビ」です。クルビは日本の「イシモチ」のこと。旧正月のお歳暮として昔から人気が高く、高いものでは10匹で5万円を超えるほどの高級なものまであるんだとか!
家庭や食堂などでは塩焼きにして食べることが多いですが、クルビのアラを使って辛いお鍋にするのも美味しいですね。また、韓国の食卓では日本のように「ひとり一匹」という焼き方ではなく、4人で2匹を食べるというような提供をする場合が多く、数人でつついて食べるのにもピッタリのようです。
しかし、日本と同様に「魚離れ」が進んでいたり、値段が高騰することが多い韓国では、近年「かまぼこ」に加工したものを贈ったり、することも増えて来ているようです。確かに、生魚のまま頂くよりは、かまぼこの方がそのまま食べられるし、お子さんも食べやすいかもしれませんね!
韓国の正月料理と共に味わいたい韓菓とは?
みなさん、お正月にはどのようなお菓子を食べますか?そう、日本にはあまり「お正月らしいお菓子」というのはないかと思います。手土産で頂く羊羹や和菓子、大福などは「お正月用」ではないですし、最中なども年中食べられているものですよね。
もちろん、日本でも土地柄により、お正月だけのお菓子があるのかもしれませんが、一般的ではないように思います。一方、韓国ではお正月の贈り物に「韓菓(ハングァ)」と呼ばれるお菓子を選ぶ方が多いです。
デパートやスーパーなどでは詰め合わせが売られており、どんなお祝いごとにも使える伝統菓子と言えば分かりやすいでしょうか?中には、薬菓(ヤックァ)やケヨッカンジョン(韓国風の雷おこし)、薬食(ヤッシッ)などが入っています。
中でも薬食はもち米をハチミツ、ゴマ油、しょう油で味付けし、クリやナツメ、松の実などを混ぜて炊いた甘味のあるおこわのことで、別名ヤッパッとも呼ばれています。おこわですが「ごはん」というよりも「お餅」として食べられています。
旧正月にはヤッパッを炊いて、カラスに捧げるという風習が現在まで伝わっており、このころに韓国を訪れればその光景を目にすることも出来るかもしれませんね。
簡単に作れる!韓国の正月料理トックのレシピはこちら!
いくつかの韓国正月料理やお菓子などをご紹介してきましたが、日本人の口にもピッタリなのは断然「トック」かと思います。そこでここでは日本でも作れる、トックのレシピをご紹介しましょう!
【具材】
- トック 150グラム
- 卵 1個
- にんじん 20グラム
- しいたけ 2個
- 万能ネギ 少し
- ネギ 15グラム
- のり 少し
【だし汁の材料】
- 水 700ml
- 煮干 7個
- 昆布 3~4枚
- 料理酒 大さじ1
【スープ】
- だし汁(上記のだし汁)600ml
- ダシダ(韓国の牛だし調味料) 小さじ1/3
- 塩 小さじ1/2
- 胡椒 少し
【作り方】
- トックをきれいに洗って水に10-15分ぐらいつけておきます。
- だしをとります。(今回は昆布と煮干しですが、牛肉のブロックなどで出汁を取っても美味しいです)
- 野菜を食べやすい大きさにカットします。
- だし汁600mlとトック、野菜を入れて最初は強火で、煮立って来たら中火で煮立てます。野菜などに火が通ったら、味付けの塩とダシダを入れます。
- にんじんが柔らかくなったら、溶き卵とネギを入れます。
- 一回煮立てたら、胡椒を少々かけて出来上がりです。
- 刻んでおいた海苔と万能ネギ(長ねぎでもOK)で盛り付けましょう。
塩味で身体に優しく、お正月で食べすぎたというときにはスープだけ味わうのもおすすめです。「トック」は韓国料理食材店や通販などで手に入りますが、最近ではスーパーで少量を販売しているのも見かけますね!
日本のお餅で作っても美味しいとのことでしたが、トックには日本のお餅のような伸びがなく、パクパクと食べられるという特徴があるため、日本のお餅で作るときには量に加減しましょう。
機会があれば韓国の正月料理にチャレンジしてみましょう!
日本とは違った文化のある韓国の正月料理。なかなか食べる機会はありませんが、旧正月期間に韓国を訪れると、サービスで韓菓などをくれる時も多いです。また、定食屋などでもお正月メニューが並んだり、スーパーを訪れるだけでもその文化を知ることが出来ますよ!